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新しいトピックス(偽装請負の法的問題点について)(2007.1)

平成18年7月から,朝日新聞が製造現場における偽装請負問題を取り上げるようになっております。そこでこれが早晩大きな労働問題となりうるので,わかりやすくQ&Aで情報提供することにしました。

Q 労働者派遣と請負との違いはどこにあるのですか。

A 労働者派遣は,職安法の禁止する労働者供給事業の例外として,労働者派遣法によって認められたものですが,派遣労働者は,派遣先と雇用関係があり,派遣先とは指揮命令関係を受ける労働者です。請負労働者とは,請負企業と雇用関係があり指揮命令を受ける関係にあるが,注文先企業から指揮命令を受ける関係にはない労働者をいいます。

Q 業務請負とはなんですか。

A 請負業者が注文企業から,一定の業務の処理を請け負い,その請け負った業務処理のために自己の雇用する労働者を注文企業の事業場において請負業者の指揮命令下に労働させることを業務請負といいます。

Q 労働者派遣法に違反しない,適法な業務請負といえるにはどのような要件を満たさなければなりませんか。

A 適法な業務請負といえるための基準を,職安法施行規則4条等は以下のように定めています。
(1) 労務管理上の独立性
① 請負業者は,労働者に対する業務の遂行方法に関する指示その他の管理を自ら行うことが必要です。
② 請負業者は,労働者の業務の遂行に関する評価等に係る指示その他の管理を自ら行うことが必要です。
(2) 労働時間管理上の独立性
① 請負業者は,労働者の始業・終業の時刻,休憩時間,休日,休暇等に関する指示その他の管理(単なる把握を除く)を自ら行うことが必要です。
② 請負業者は,労働者の労働時間を延長する場合又は労働者を休日に労働させる場合における指示その他の管理(単なる把握を除く)を自ら行うことが必要です。

(3) 秩序の維持・確保,人事管理上の独立性
① 請負業者は,労働者の服務上の規律に関する事項についての指示その他の管理を自ら行うことが必要です。
② 請負業者は,労働者の配置等の決定・変更を自ら行うことが必要です。
(4) 経理上の独立性
請負業者は,業務の処理に要する資金につき,すべて自らの責任の下に調達し,かつ,支弁することが必要です。
(5) 法律上の独立性
請負業者は,業務の処理について,民法,商法その他の法律に規定された事業主としてのすべての責任を負うことが必要です。
(6) 業務上の独立性
請負業者は,単なる肉体的労働を除いたもので,①自己の責任と負担で準備し,調達する機械,設備若しくは器材(業務上必要な簡易な工具を除く)又は材料若しくは資材により,業務を処理するか,②自ら行う企画又は自己の有する専門的な技術若しくは経験に基づいて,業務を処理するが必要です。
以上のいずれの要件も満たしていることが適法な業務請負と認められるためには必要とされます。
したがって,形式的に請負契約がなされていても,上記の要件を満たさないためその実質が労働者派遣である場合を偽装請負と言います。
かかる場合,請負業者(派遣元)が労働者派遣事業の許可や届出の受付を受けていない場合は,労働者派遣法に違反すると共に職安法の禁止する労働者供給事業違反にも該当することとなります。

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