会社を経営しているとよくおこりがちな懲戒処分について,その基礎をQ&A形式でお伝えします。
●Q 労働者派遣と請負との違いはどこにあるのですか。
| A 労働者派遣は,職安法の禁止する労働者供給事業の例外として,労働者派遣法によって認められたものですが,派遣労働者は,派遣先と雇用関係があり,派遣先とは指揮命令関係を受ける労働者です。請負労働者とは,請負企業と雇用関係があり指揮命令を受ける関係にあるが,注文先企業から指揮命令を受ける関係にはない労働者をいいます。 |
●Q 懲戒処分とは何ですか。
| A 従業員が,企業秩序を乱した場合に,制裁として,労働契約上不利益な措置(懲戒解雇,諭旨解雇,出勤停止,減給,戒告)を科すことをいいます。 |
●Q 就業規則に定めがなくとも懲戒処分を科すことができますか。。
| A 判例の多数は,就業規則に懲戒事由と懲戒手段を明記していないと懲戒処分はできないとしています。 |
●Q 当社では,いままでは黙認にしていた行為についても今後は厳しく処分したいと思いますがなにか問題はありますか。。
| A 懲戒処分には平等取り扱い原則というものがあります。これは,同じ規定に同じ程度に違反した場合には,これに対する懲戒は同一種類,同一程度たるべきだというものです。従って,従来黙認してきた種類の行為について処分を行うには,事前の十分な警告を必要とします。また,懲戒処分は,同様の事例についは先例をふまえてなされるべきことにもなります。 |
●Q 総務の社員が,社外で休日に酒気帯運転で検挙されました。懲戒解雇にできるでしょうか。。
| A 懲戒処分には,相当性の原則というものがあります。これは,懲戒処分は,規律違反の種類程度に照らし相当なものでなければならないというものです。社外非行の場合,それが企業秩序にどの程度影響を与えるのかによって懲戒処分の相当性が変わってきます。たとえば,運送担当の社員であれば,社外とはいえ,酒帯運転はかなり懲戒の対象となりうるでしょうが,運送を担当しない一般社員が休日に事故に至らず検挙されただけなら懲戒処分をできるか自体が微妙です。 |
●Q 本人の弁明を聞かずに,懲戒処分をすることはできますか。。
| A 懲戒処分には適正手続きが要求されます。従って,最低限,本人の弁明を聞くことは必要です。 |
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